この事例の依頼主
60代 女性
相談前の状況
ご相談者様が赤信号で停車中,加害車両に追突された事案です。本件加害者は,自動車運転過失傷害,道路交通法違反の罪で公判請求されており,事案としてはかなり悪質なものでありました。事故から5か月以上も経った時,保険会社から損害額が提示されました。ご相談者様は,「休業損害」に納得がいかず,当職にご相談にいらっしゃいました。
解決への流れ
当職の見立てでは,保険会社の提示額は極めて低額にすぎ,しかも,傷害慰謝料をまったく考慮していないことに疑問を感じました。また,公判請求されるほどの悪質な事案であることも無視できないと思いました。受任後,1か月で当初の提示額の約3倍になる和解案をまとめさせていただき,和解後20日ほどで入金が確認できました。
保険会社基準と裁判基準(弁護士基準)との間には,大きな隔たりがあります。このことを知っているかどうかで,損害額は大きく変わってくるのです。本件の場合は,ご相談者様が「保険会社の提示額で本当にいいのか」と素朴に疑問に思われたからこそ,当職の出番もあったわけです。本件は保険会社の提示額の約3倍もの高額で和解がまとまりましたが,そこまで高額となる事案は多くはないとしても,本件類似の事案は本当に数多くあります。ご相談者様がいかに「素朴な疑問」をもたれるかが重要な分かれ道となります。