この事例の依頼主
20代 男性
相談前の状況
両親との同居や家計の管理などをきっかけに気持ちが離れてしまった夫が妻に対して離婚の話し合いをしていましたが,まとまらず,調停をすることになったので,法的アドバイスを受けたいとの夫側からのご相談でした。
解決への流れ
調停においては,改めて調停委員を通して,離婚をしたい気持ちと理由を妻側に伝えました。調停委員からも,離婚して再出発した方が良いのではないかと説得してもらいました。妻側もこだわらずに離婚に応じることになったので,金銭の問題になりました。婚姻期間が短く,まだ若いため,財産分与の対象となる財産はほとんどありませんでしたが,早期解決及び妻の生活支援のため,一定額を解決金として支払うことで離婚の調停が成立しました。
相談を受けた時点では,裁判になったときに離婚事由(民法770条。不貞行為や暴力など)として認められる事情がありませんでしたので,調停が成立しなければ数年間は別居する必要がありました。そのため,離婚したい理由を誠実に伝えました。また,妻が離婚後に諸々必要となる経費や生活費の一部を支援する意味で,一定額の解決金の支払いを受け入れました。調停を受け入れなければ,婚姻費用の支払い及び数年間の時間と家賃がかかりますので,トータルで判断して早期の離婚を成立させることを依頼者は選択されました。