5688.jpg
カドカワ・川上社長「ブロッキングしか対抗手段が原理的にありえない」海賊版サイト対策で公式見解
2018年04月24日 18時38分

カドカワ株式会社の川上量生社長は4月24日、公式ブログ上で、政府が「海賊版サイト」対策として、プロバイダに対してブロッキング(サイト遮断)を促したことについて、出版社側の立場を説明しながら、「積極的な姿勢を示した政府の決定を支持する」と表明した。

カドカワは、出版社大手「KADOKAWA」とニコニコ動画を運営する「ドワンゴ」を子会社としている。海賊版サイトのブロッキングをめぐっては、法学者や業界関係者から批判の声があがっていたことから、カドカワトップによる公式見解は波紋を広げそうだ。

カドカワ株式会社の川上量生社長は4月24日、公式ブログ上で、政府が「海賊版サイト」対策として、プロバイダに対してブロッキング(サイト遮断)を促したことについて、出版社側の立場を説明しながら、「積極的な姿勢を示した政府の決定を支持する」と表明した。

カドカワは、出版社大手「KADOKAWA」とニコニコ動画を運営する「ドワンゴ」を子会社としている。海賊版サイトのブロッキングをめぐっては、法学者や業界関係者から批判の声があがっていたことから、カドカワトップによる公式見解は波紋を広げそうだ。

●「法の抜け穴をどう埋めるかということなのだ」

川上氏はまず、公式ブログ上で、みずからの立場を「出版社という権利者としてだけでなく、規制される可能性を心配すべきかもしれないウェブ事業者でもある」「政府の知財本部では本部員として、今回の緊急対策にいたる重要な会合の多くに出席した」と説明。そのうえで、政府の決定に至る経緯について「いくつかの偶然が重なった奇跡的なことだ」としている。

ブロッキングそのものについては、「現実問題として、海外の悪質な、確信犯的に運営されている違法サイトに対しては、ブロッキングしか対抗手段が原理的にありえないということは強調したい」「そしてインターネット業界がこのことを分かっているはずなのに回避手段があるからと曖昧に誤魔化していることは、欺瞞であるとさえ思う」という評価をしている。

一方、ブロッキングを緊急避難と解釈することは、「あくまでも臨時的、かつ最後のものとするべき」「ちゃんとブロッキングの法的な根拠を定めた立法化をおこなったうえで、違法かつ海外のサーバーで日本人向けのサービスをおこなっていて、連絡がとれないなどの悪質のサイトにかぎり、裁判所の仮処分申請でブロッキングできるような環境整備をできるだけ早期におこなうべき」という考えを示した。

さらに、ブロッキングが「通信の自由」「検閲の禁止」「表現の自由」を定めた憲法に反するおそれがあると指摘されていることについては、「ブロッキングの根本の問題は、日本の法の及ばない海外のインターネットから、日本に住むユーザーへ違法サービスを提供するという、法の抜け穴をどう埋めるかということなのだ」と持論を展開している。

(弁護士ドットコムニュース)

新着記事
一般的なニュースのサムネイル

同性婚訴訟、東京高裁が「合憲」判断 全国で唯一判断割れる結果に…弁護団「きわめて不当な判決だ」

性的マイノリティの当事者が、同性同士が結婚できないのは憲法に反するとして、国を訴えた裁判(東京2次訴訟)の控訴審で、東京高裁(東亜由美裁判長)は11月28日、現行法の規定を「合憲」と判断した。

一般的なニュースのサムネイル

最高裁で史上初の「ウェブ弁論」、利用したのは沖縄の弁護士「不利益にならない運用を」

裁判の口頭弁論をオンラインで実施する「ウェブ弁論」が今月、初めて最高裁でおこなわれた。

一般的なニュースのサムネイル

夫の「SM嗜好」に苦しむ妻、望まぬ行為は犯罪になる?離婚が認められる条件は?

パートナーの理解を超えた「性的嗜好」は、離婚の正当な理由になるのでしょうか。弁護士ドットコムには、そんな切実な相談が寄せられています。

一般的なニュースのサムネイル

国分太一さん「答え合わせしたい」日テレの拒否は「適正手続」の観点から問題?

コンプライアンスの問題を理由に番組を降板し、活動を休止していた元TOKIOの国分太一さんが、11月26日に東京霞が関で記者会見を開きました。

一般的なニュースのサムネイル

国分太一さん「録音の削除求められた」消さないと違法だったの?弁護士が解説

解散したアイドルグループ「TOKIO」の国分太一さんが11月26日、東京都内で記者会見を開き、日本テレビ側から番組降板を告げられた際、会話を録音しようとしたところ、同席した弁護士からデータの削除を求められたと明らかにした。一般論として、法的に録音の削除に応じないといけないのだろうか。

一般的なニュースのサムネイル

「サケ漁はアイヌ文化の主要な部分」日弁連、アイヌ施策推進法の改正求める意見書

日本弁護士連合会(日弁連)は11月20日、「アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律」(アイヌ施策推進法)の5年見直しに際し、アイヌ集団の権利保障やサケ漁の権利の法整備などを求める意見書を公表した。同法附則第9条の見直し規定に基づき、文部科学大臣や農林水産大臣など関係機関に提出した。

もっと見る